潰瘍性大腸炎・原発性硬化性胆管炎に関する本『病気がみえる vol.1』

昔、原発性硬化性胆管炎と診断され、まず開いた本は家にあった『家庭の医学』でした。当時はインターネットも普及しておらず、貴重な情報源でした。
原発性硬化性胆管炎についての記載はなく、それに近い、胆管炎などの記述を見ていた記憶があります。
インターネットが普及し、最近ではあまり本からの情報を重視していなかったのですが、いやいや、いい本がありました。
「いい本だよ」と患者会で教えていただいた本が、今回ご紹介する『病気がみえる』です。(2020年に第6版、メディックディア発行)
本のコピーには
『病気がみえる』は、職種や専門の壁を超え、医療関係者とそれを目指す方たち共通のテキストとして広まっています。
口腔、食道、胃、腸、肝、胆、膵の全てがこの1冊に。1200点のイラストと580点の画像で徹底的にみえる化!
『病気がみえる』より
とあります。
専門家から一般人まで対象に、図解豊富に分かりやすく解説されている良書です。
わたしがいいなと思った点をまとめたいと思います。
ポイント1:消化器全体の情報が図解で把握できる

原発性硬化性胆管炎は、胆管のみ気にしていたらいいかと言えばそうではないようだと最近ようやく分かってきました。
最近では、慶應大学や様々な研究機関で、原発性硬化性胆管炎と、腸内細菌に関する研究がなされています。
さらに、胆管は膵臓、肝臓、十二指腸とも繋がっています。原発性硬化性胆管炎が進行すると、食道や、肝臓に関わる血管についても気をつけないといけないと患者会で教わりました。
消化器、全体のことを理解できる範囲でも、把握しておくことは非常に大切だと思います。
図解がきれいで、見やすいのが本当にありがたいです。
ポイント2:原発性硬化性胆管炎、潰瘍性大腸炎の情報が豊富
一般書では、なかなかPSC、UCに関する情報が細かく載っているものは少ないと思います。
この本は、PSC、PBCなど、自己免疫性肝疾患のオーバーラップまで記載があり、記述が豊富で、かなり詳しい部類に入ると思いました。
インターネットでもある程度情報は得られますが、周辺情報もページをめくると自然と得られるというところがいいですね。


ポイント3:黄疸に関する記述
黄疸について、気にしながらよく分かっていないので、今回『病気がみえる』を読んで見て、詳しく記載されており勉強になりました。
PSCから胆管炎になったときの、ドレナージに関することが、画像の様子や、胆汁排出方法に至るまで詳しく記載されています。どんな風になるのか、少しイメージすることができて、医師の話すことも理解しやすくなり、良かったとわたしは思いました。
メディックメディア「病気がみえる」シリーズ
原発性硬化性胆管炎について以前ご紹介した記事「原発性硬化性胆管炎(PSC)に関する本」もあるので以下よりご覧いただけたらと思います😀